尺鮎をものにするためのコツ

1年魚である鮎は、河川によって大きく成長し30.3cmを超えるものは尺鮎と呼ばれ重宝します。
尺鮎は鮎友釣り師憧れの魚です。

魚拓をとったり剥製にしたりと記念に残す釣り人も多いはずです。
そんな尺鮎をものにするためのコツを解説しましょう。

出典:超メタボ尺鮎



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尺鮎をものにするための道具と河川選び

尺鮎はどんな河川にもいるわけではありません。
また道具も普通の鮎友釣りとは比べ物にならないくらいの太仕掛けになります。

ここでは河川選びと道具について説明していきます。

尺鮎の出る河川

尺鮎に成長する河川には特徴があります。

川が長く、水量が多い事。
そして上流部から中流部にかけ石が大きく岩盤などが多い事です。
更に魚影が濃くない事も必要です。
このような河川は釣り人が泳がない限り川を渡れません。
また網入れが一部の場所しかできません。
そして鮎が多くないという事で、鮎の縄張りが広くなり、十分すぎるほどコケを食べることが出来ます。

つまり人間が鮎をとる場所が限られているという事です。

これによって、人に邪魔されず鮎が大きく成長するのです。
早い河川では7月末、遅い河川でも9月ごろから尺鮎が釣れはじめます。

特に9月以降の水量の減った時期は尺鮎狙いに最適と言えます。
有名な河川は九州の球磨川ですが、関東から九州まで釣れる河川は数多くあります。

自宅から近い河川でも、実は実績のある河川はあるかもしれません。
基本的には、毎年尺鮎の実績のある河川でないと見込みはありません。

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尺鮎をものにするための竿

竿は荒瀬以上の竿が好ましいです。

超硬やさらに強いコロガシ用の竿を使う猛者もいますが、竿がかなり重くなるので、自分の体力に合った竿にしましょう。

竿は長いほど有利ですが長くなるとさらに重くなります。
多く使われているのは9mから9.5mです。
28cm級200グラムサイズの囮も使うので、やわな竿では囮操作すらできません。

出典:メガトルク 大鮎

出典:メガトルク

出典:ドラゴンフォース

出典:パワーソニック

これらが一般的な尺鮎、大鮎に対しての竿でしょう。

ちなみに私はこれを使ってます。

出典:アバンサー大鮎

パワー的には申し分ないんですけど、85ってのが河川が大きいとき少し足らないんですよねー。

尺鮎をものにするための仕掛け

仕掛けも当然極太になります。
天井糸は1.5号~2号、空中糸1号クラスです。

水中糸はメタルや複合メタル、PEなら0.2~0.3号、フロロなら0.8号以上です。
ツマミ糸はフロロの1号から1.5号を使用します。

そしてハナカン回りは2号~3号のナイロンかフロロで、ハナカンも大サイズ、逆バリも大サイズと思いっきり多きサイズにしましょう。

そしてハリは太軸なら最低8.5号ですが、普通は9号から10号の3本イカリやチラシでハリスは2号から3号を使います。

こんなに大きくて囮は泳ぐの?と思われますが、150g~200gの囮を使うため、こんな仕掛けでもすいすい潜って行きます。

ただ最初に養殖を使う場合はオモリをうたないと無理です。

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尺鮎をものにするための狙い目と取りこみまで

尺鮎は何処を狙えばいいの?という事は初めての釣り人にはわかりません。

そして掛けてからは、従来の鮎の友釣りとは別の世界になります。
狙うポイントと囮の誘導の仕方、そして取り込みの方法を解説しましょう。

尺鮎の潜む場所

尺鮎ともなればものすごい急流や激流にいるのでは?と思いがちですが、実際は違います。

狙い目は激流になる手前の深い瀬肩や、深い激流や急流のヨレ際の岩盤や大石、そして淵へと流れ込む深く押しの強いトロ場の岩盤や大石の際です。

鮎は大型化すると、強い流れの芯ではなく、深いヨレやよどみにいるのです。
そしてハリ掛かりすると急流や激流に突っ込みラインをぶちきって行きます。
つまり、尺鮎前後に成長する段階で、逃げる知恵を付けています。

わかりやすく言うと、ここで掛かったらどうしよう?という場所にいるのです。
このことを頭に入れておきましょう。

尺鮎狙いの囮の操作

まずはじめに養殖囮を天然に変える必要があります。

小さい養殖囮は太仕掛けでは水流や水深に負け、オモリ無しでは潜ってくれません。
2.5号~3号のオモリをつけ、尺鮎狙いのポイントへ送り込むのではなくぶち込んでください。

つまりオモリの力で沈めるのです。
オモリの後ろで養殖鮎はは元気に泳いでくれます。
ここに野鮎が入れば、一発で掛かります。
尺鮎がかかる場合もあります。

さて天然に変わると、25cm以上であればオモリはいりません。
太仕掛けでも勢いよく潜って行きます。

流芯に入っても、囮が勝手にヨレに行ったり、石の裏に行ってくれます。
あまり操作しなくてもいいです。
ラインを張らず緩めずで調整しながら待ちましょう。

定期的に鮎を持ち上げたりしていると、囮が勝手に動いてくれます。
この時囮が急に大きく動いた場合は、野鮎に追われています。

元の位置に戻してやると一発で掛かることがあります。
数分待ってもアタリがなければ、囮を持ち上げ下流へ3mほど下降させます。
この繰り返しです。

尺鮎クラスのアタリ

28cmを超えると鮎のアタリは別物になります。
一番多いのがコツと当たって上流に上るアタリです。
これは背掛かりしてオトリを引いてのぼっているのです。

次に多いのがゴンと当たって竿が胴まで曲がります。
また尻尾に掛ると、釣り人が引き倒されるような、表現するとドキューンという当たりもあります。

そして尺鮎間違いなしのアタリは、コンと当たって対岸に向かって走り出すアタリです。
もう一つがコンと当たって目印が流芯に動きじっとしているアタリです。

体制を整えて備えましょう。

尺鮎クラスの取り込み

一つの方法は、腰を使ってただ強引に浮かせて引き抜く方法ですが、自身があればいいですがバラすリスクが多すぎます。

確実な方法は、掛かったらまず竿尻を腹にあて竿をねかせたまま鮎の突進を耐えます。
竿の曲がりが戻ってきたら鮎を上流へ少しずつ引きあげ、カミ竿(穂先が自分より上流にある事)になったら竿を立て岸寄りに倒し、鮎を強引に岸寄りの緩いところへ持って来ます。
後は強烈な引きを楽しみながら寄せて掬うか、高い位置に上がって引き抜きます。

注意点として一気に竿を立てると掛かり鮎は下流へ突っ走るのでのされてラインが切れてしまいます。

必ずカミ竿にしてから立てるのがコツです。



めでたく尺鮎をとりこんだら

尺鮎取ったぞ!と喜んでいたら、タモ網から飛び出して逃げたとか、引き船に入れる時に逃げられたなど、とった尺鮎が幻に変わる話はよく聞きます。

興奮から一気に奈落の底へという事にならないように、尺鮎をとってからの解説をしましょう。

取りこんだ尺鮎を確実に引き船に入れる方法

無事尺鮎らしきサイズをとりこんだら、まず網のなかでメジャーをあてましょう。
ビニールのメジャーを30.3cm以上の自分のわかりやすい場所で切ってもっておけば、大まかな長さはすぐ計れます。

そしてめでたく尺あれば、タモ網に入れたまま河原まで行って、引き船に入れましょう。
万一逃げ出しても河原ですから大丈夫です。

巨鮎をとり慣れた人は、引き船を股に上手く挟み、尺鮎を両手で持って引き船に入れますが、それでもたまに逃がします。

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釣り場での尺鮎の保管

引き船からオトリ缶に入れる場合も逃げ出すリスクが伴います。
万全の方法は河原で長さを正確に計りスマホなどで写真に収め、クーラーにしまいましょう。

これで幻の尺鮎はなくなります。

尺鮎を記念に残す場合

魚拓を張ってあるオトリ屋さんがある場合はそこにもっていけばやってくれます。

一番いいのは行きつけの釣具屋さんに頼む方法です。
この場合、釣った尺鮎は1日預かりになる場合があるので覚悟しましょう。

また剥製にしたい場合も釣具屋さんに相談しましょう。
鮎釣り人口の中でも尺鮎と釣った人の割合はわずかです。

自分の釣った尺鮎を記念に残しましょう。

まとめ

尺鮎をものにするためのコツはいかがでしたか。
これを読めば尺鮎にチェレンジしてみようという気分になれると思います。

尺鮎は決して幻ではありません。
狙えばものにできるものです。



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